2017.04.26

YAMATO Official Interview

“世界一のDJになる”
その言葉も決して夢物語ではない。
世界が認めるスキルと才覚を武器に活躍するDJ・アーティスト、YAMATO。

アヴィーチーをはじめとする多くのスターがその卓越したプレイを賞賛し、こぞって彼を共演者として指名。さらに、国内でも数多くのフェスティバルやイベントに参加。
はたまた、ひとたびDJパフォーマンス動画を配信すれば、日本のみならず世界が注目。今春Pioneer DJ のFacebookで公開された動画「Yamato - CDJ-2000NXS2 & DJM-900NXS2 Performance」は、なんとわずか2ヵ月足らずで380万再生を記録。

Yamato - CDJ-2000NXS2 & DJM-900NXS2 Performance
https://www.youtube.com/watch?v=h0pCMWdsnXU

一方、オリジナルのトラックやリミックスの制作など、プロデューサーとしての活動も目覚ましく、アーティストとしてさらなる飛躍を遂げるYAMATO。

そんな彼がリリースする新曲“Shining feat.Anna & Akina (FAKY)”。
そこに映るのは、類い稀なるポテンシャルを秘めたYAMATOの真なる姿。これまでの彼のイメージを刷新する、かつてないYAMATOが存在している。

次代のシーンを担い、世界へと躍進する彼の新章がここから始まる。

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【YAMATO STORY】

YAMATOがダンスミュージックに目覚めたのは2010年ごろのこと。
当時シーンはまさにEDMが勃興し始めた過渡期。新たな時代の幕開けとともに、彼もまたさも運命かの如くDJとしてのキャリアをスタートする。

「DJを始める前はストリートダンスをやっていました。そこであるときフロアから見たDJブースがすごく気になって……その後、実際に機材を触らせてもらうとCDJ、そしてDJという存在に興味を持ち、気付いたらDJを始めていたんです」(YAMATO)

彼の原点にあるのはストリートダンス。
そこでの経験は今の彼の血となり肉となっている。オーディエンスがどう体を動かしたいか、さらにはどんなサウンドを求めているのか、DJとして必須の感覚はダンサー時代の経験によって自然と養われていった。古代から人間に根源的に宿る“踊る”ことへの欲求。彼はそれをストリートダンスを通じて直感的に身につけ、それが今の彼のパフォーマンスに活かされている。

また、興味深いことに同時にこんなことも言っている。

「小さいころから音や映像が出る電化製品が好きだったんですよ……」(YAMATO)

しかも、それはただ好きというレベルを超え、当時幼いながらもあらゆる電化製品のパンフレットを読みあさっていたというのだから驚きだ。しかし、それは彼の真骨頂でもある卓越したCDJさばきにおける原点。機材への興味、愛なくしてテクニックは磨かれない。

そうして彼がDJデビューを果たし2年後、大きなターニングポイントとなったのが2013年に開催された「burn WORLD DJ CONTEST 2013 JAPAN」。そこで見事優勝したことで一躍その名を馳せることとなる。

「『burn WORLD DJ CONTEST 2013 JAPAN』で優勝してイビサに行って、やはりそこで全てが変わりましたね。キャリアが浅いながらも優勝できたことは自信に繋がったし、DJとしてやっていく覚悟ができた。それに、イビサでは得るものが多過ぎて。逆に覆された部分もあったんですけどね……」(YAMATO)

「burn WORLD DJ CONTEST 2013 JAPAN」の優勝の副賞として招待されたイビサでの「burn STUDIOS RESIDENCY」。世界中から選ばれたDJ・アーティストだけが参加できる機会を得たことで彼はDJとしての自信を深めた。同時に、自らのスキルが世界でも通用することを確信した。

それを裏付けるこんなエピソードが残っている。
「burn STUDIOS RESIDENCY」に参加した初日にして、彼はまわりの猛者たちを圧倒したという。ひとたびYAMATOがDJをすると、そのまわりには参加者だけでなく主催するスタッフまでもが彼を取り囲んだのだ。それはまるで甘い蜜に誘われる蜜蜂のごとく多くの人が集まり、誰もが驚きの声を挙げていたことは今でも語りぐさになっている。

「イビサでもテクニックは負けていなかったと思うし、やっぱりそこは自信があります」(YAMATO)

彼自身、そうはっきりと口にする。
フェスやクラブイベントなどではそのテクニックを存分に堪能することはできないが、彼が度々インターネットにアップしているパフォーマンス動画を見れば一目瞭然。誰もが驚愕のプレイに声を挙げること請け合いだ。

彼のスキルを培ったのは前述の機材への愛に加え、日々体力の限界までCDJと向き合った修練の賜物であり、さらには貪欲なまでの向上心。彼は自らのテクニックを磨くと同時に、少しでも興味を持ったプレイにはその本人に直接話を聞き、そこで得た知識の全てを自らのテクニックとかけ合わせ、新たなものを生み出していった。
他人の長所を吸収する、それはDJのみならずスポーツやアート、いかなる世界でも変わらない成長への確かな道筋。イビサにおいてもその意識を欠かすことなく、YAMATOはスキルアップを重ねていったのだ。

また、イビサでは思いがけない大きな出会いもあった。それは、当時すでに世界的スターとなっていたアヴィーチー。
アヴィーチーはYAMATOのプレイを見るやいなやその才能を絶賛。その後、自身がハンガリーのブダペストで開催するフェスの共演者にYAMATOを指名したことは彼の才能を読み解く逸話として広く語られている。

「アヴィーチーに声をかけられたことはもちろん嬉しかったけど、逆にまだまだだということを思い知らされましたね。彼との共演も日本人としては大きなことかもしれないけど、世界的に見れば共演者はたくさんいるし。そこに甘えることなく、むしろ新たな目標ができました」(YAMATO)

YAMATOにとっては、「burn STUDIOS RESIDENCY」にしろ、アヴィーチーとの共演にしろあくまで通過点。そこで得たものは大きかったのは確かだが、世界との距離を図り、さらなるステップを登り詰めるための様々な要素を知ることができる、ひとつのきっかけでしかなかったのだ。

一方でジェームス・ザビエラなどに憧れキャリアをスタートし、当時あくまでDJという一点のみに固執していた彼に大きなパラダイムシフトが起きる。それは楽曲制作の必要性。彼はイビサで曲作りの必要性を痛感し、彼はその後プロデューサー・アーティストとしての道へも並行して邁進する。
当初は漠然としながらもDJのため、DJで使う曲作りが彼の根底にあったようだが、様々な経験を重ねそれも変化。

「今は制作にも自分のバックボーンを取り入れていきたいと思っていて。僕が最も音楽を聴いていた時期……それこそダンスをやっていたころに聴いていた曲、僕の原点となっているものを自分なりに表現していきたいと思っています」(YAMATO)

その思いが結実したのが、2017年4月26日に世界配信でリリースする新曲“Shining feat.Anna & Akina (FAKY)”。フィーチャリングには、Spotifyの全米バイラルチャートで7位を獲得した、世界が注目するオルタナティブ・ガールズ・グループFAKYのAnnaとAkinaを起用し、これまでの彼の諸作品とは一線を画すディスコティークな仕上がりに。YAMATOのオリジナルと言えば、フェスティバル・ライクなビッグルーム・サウンドが多かったものの今回は一新。フェスというよりはミラーボールの眩いライトが降りしきるダンスフロアやラウンジでこそ輝く楽曲であり、自らのルーツ……ストリートダンサーとしての性分が垣間見える、新たなYAMATO像を刷新する新鮮な楽曲となっている。

「これはルーツに裏打ちされた、本当の自分を表現することができた曲。これまではむやみに流行を追いかけていたり、DJに固執している部分があったんですけど、今はそうではなくて。今後は自分が本当に好きな曲を素直に作っていきたい。とはいえ、もちろんDJとして使える曲も作っていきますけどね。自分の中で幅が広がった感覚はすごくあります」(YAMATO)

そんなYAMATOがDJとして、さらには人として常に心に刻んでいる言葉がある。それは、“やらされる三時間よりも自らやる一時間の価値を知り、決して最後まで諦めない”ということ。
これまでどこかクールに、そして悠然とDJブースに立ち、その類い稀なるプレイでオーディエンスを熱狂の渦へと導いていたYAMATOだが、新曲““Shining feat.Anna & Akina (FAKY)”を含め彼は新たなタームへと進んでいる。

より自由に、そして自分らしく……。
他人と同じことをするのではなく、YAMATOは自らがパイオニアとなることを強く望み、自らの道を進む。

「DJとしてはやっぱり細部にまでこだわっていきたいですね。バトルDJとしての本性は今も僕の中にあるし、一方でストリートダンスの経験も残っている。僕の人生は僕だけのものだし、そこは間違いなく人とは違う。そういった自分らしさも今後はもっともっと出していきたい」(YAMATO)

そして目指すは世界一のDJ。

「とにかく現状に満足してはいけないと常に思っているし、目標はまだまだ先にある。DJとして目指すのは世界一。そして、作曲もまずは自分の頭の中で描いていることを全て再現できるようになって、早く結果を残したい。そこから、また新しい道が開かれると思うので」(YAMATO)

世界を唸らすスキルと感性、そして大きな野心を胸に抱き、YAMATOの挑戦はこれからも続く。